さて、今から55年前、1958年の今日、自立鉄塔としては当時世界一の高さを誇った東京タワーが完成しました。今でこそ東京スカイツリーにトップの座を譲ってしまいましたが、当時は大変な威光を放っていました。
場所は東京港区のほぼ中心、芝公園内。浄土宗の大本山、増上寺の近くです。テレビ塔が林立するのを防ぐ目的で造られたもので、設計者は内藤多仲(ないとう・たちゅう)という人でした。
パリのエッフェル塔より高い333メートルという高さ、そして、地上150メートルの大展望台と、250メートルの特別展望台が大変な評判を呼び、たちまち東京の観光スポットとなりました。
大展望台からは関東一円の景色を一望でき、さらに特別展望台までのぼれば、富士山や筑波山も見ることができました。
当時の入場料は120円でした。ちなみに、この年に発売された「お湯をかけて3分」の即席麺が35円、350ミリリットル入りの缶ビールが75円でした。参考までに申しあげておきますと、当時は、缶ビールといってもアルミではなく、ブリキの缶でした。
そういう物価だった時代に、総工費は28億円。日常生活には縁のない金額なのでぴんときませんが、大変な金額だったことは確かでしょう。工事の規模も大きく、敷地面積は2118平方メートル、使った鋼材は4000トン。ペンキの量は2万8000リットル、ドラム缶に換算して140本にもなるそうで、ペンキだけでもかなりの重さです。
施設を簡単に紹介しておきましょう。1階には、約800種5万尾の魚が泳ぐ「東京タワー水族館」、2階にはおみやげ店や食堂、3階には蝋人形館などがある「東京タワーカーニバル」、4階には「東京タワートリックアートギャラリー」、政府広報展示室の「情報の森」、統計広報展示室の「とうけいプラザ」などがあり、地下1階には保安室や医務室が設置されています。
ところで、東京タワーはオレンジ色と白で塗られていますが、この配色は、航空法という法律の規定によるものなのだそうです。
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ラベル:東京スカイツリー