年越しそばの由来には次のような説があります。
時は江戸時代。大坂で、金や銀を細工する職人が、一年の仕事納めに、仕事場のあちこちに散らばった金粉や銀粉を集めました。そば粉を練って作った団子を、床や畳、筵などに押しつけ、団子にくっつけるという方法で、最後にその団子を焼くと灰になり、金粉や銀粉が残るというわけです。
この話が、そばは金銀を集める、そばを食べると金運に恵まれる、というぐあいに変化して世間に広まり、大晦日にそばを食べる風習が生まれたといわれています。
ただし当初は、そばはそばでも、そば粉にお湯を加えて練っただけの、麺類とはほど遠いそば粉のかたまり、「そば掻き」や「そば練り」と呼ばれるものだったようです。
そばが現在のような麺に姿を変えるのは、五代将軍綱吉の時代、元禄年間といわれています。山芋や卵をつなぎとしてそば粉に加え、練って平たく延ばした後、細く長く切りました。この、そば掻きにはない「切る」という特徴が由縁で「そば切り」と呼ばれるようになり、麺の細長い形が、「細く長く生きる」、「長寿になる」などの縁起につながったといわれています。
縁起はともかく、来年がいい年であってほしいものです。
そば 越前そば 6食セット