2013年10月31日

落花生は生育形態も経歴も個性的

 南京豆(なんきんまめ)やピーナッツの別名でおなじみの落花生は、地域によって差はありますが、10月の終わり頃から11月のはじめ頃にかけ、収穫期となります。
 落花生の生育には、暖かい気候と乾燥気味の土地が適しているとされ、日本では、千葉、茨城、栃木、宮崎などの各県が主要な産地となっています。寒いところは苦手のようで、青森県が栽培の北限といわれています。
 世界では、中国、インド、アメリカなどを筆頭に、ヨーロッパや南アフリカなどでも盛んに栽培されていますが、世界中の生産量の70パーセントはアジアで生産されているそうです。ちなみに落花生は、大豆に次いで生産量の多い豆類です。
 落花生はほかの豆類と異なり、珍しい生育形態をしています。夏のはじめに播かれた種から幹ができると、そこから蔓(つる)状の枝が地面を這うように伸び、夏の終わり頃黄色い花を咲かせます。そして、その花が終わると、おしべの一部が伸びて地中にもぐります。そんな性質から、莢(さや)も実も土の中で育つというわけです。漢字で「落ちる、花、生きる」と書く落花生の名は、この珍しい生育形態に由来しているのです。
 ところで、南京豆という別名が中国の地名に由来することは簡単に推測できますが、もう一つの別名、英語のピーナッツにはどんな意味があるのでしょうか。peanuts(ピーナッツ)のpeaは豌豆豆(えんどうまめ)、nutsは木の実の複数形です。そのまま日本語に直訳したのでは意味が通じませんが、こんなところにも、落花生の個性が出ているような気がします。
 落花生の原産地は南アメリカ。日本へは、江戸時代初期に中国から伝わりました。ところがどうしたことか、当時は関心をもたれることがありませんでした。
 そして、明治初年に再び導入されたものの、このときも注目されませんでした。作物として普及するのは、40年ほどもたった明治の終わり頃からのことです。どうやら落花生は、経歴も個性的なようです。

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2013年10月29日

ゴボウは栄養価が低くてもヘルシーで有用な食材

 収穫の秋、実りの秋となると、たくさんの食材が食卓に彩りを添えます。リンゴのような派手さはなくて地味ですが、ゴボウも秋が旬の食材です。食べごろは秋の半ばから冬のはじめにかけての時期で、12月いっぱいくらいまで、旬の味覚を楽しめます。
 日本には野生種はなく、縄文時代に中国から渡来したものが平安時代から食用とされ、江戸時代に全国へ普及したようです。
 主な産地は茨城、千葉、埼玉などの各県。主な品種を簡単に紹介しましょう。
 ゴボウは根の形で、長いものと短いものに分けられますが、長いものの代表格といえるのが「滝野川ゴボウ」。起源は元禄時代で、江戸滝野川の特産です。根はおよそ1メートルと長く、緻密で軟らかい肉質は「す」が入りにくく、優れた品種です。
 「梅田ゴボウ」も根が長い品種。肉質は軟らかく、味も香りもよいゴボウですが、埼玉県などでわずかに生産されているだけです。
 太い品種の「堀川ゴボウ」は京都特産で、直径が10センチにもなります。重さは1キロ程度です。
 「大浦ゴボウ」も直径10センチほどになる種類で、千葉県成田市の特産。肉質が軟らかく、太く短い根には空洞ができます。この空洞に詰め物をする料理もあり、空洞も立派な役に立っています。
 ゴボウにはビタミン類が少なく、栄養価という点ではあまり期待できませんが、ミネラル類や食物繊維が多く、それが健康増進に効果をあらわすといわれています。ゴボウに含まれるカリウムは血圧が上がるのを抑え、鉄は貧血予防に効果があります。マグネシウムは骨の生成を助け、亜鉛は味覚や嗅覚の働きをよくします。
 また、食物繊維は腸の働きを活発にし、腸内の善玉菌を増やします。その結果、便通がよくなり、コレステロールや中性脂肪、余分な糖分などが体外へ排泄されます。こうしたことが、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病、大腸癌などの予防に役立つというわけです。
 ところで、ゴボウを食べる食習慣があるのは日本だけなのだそうです。生活習慣病予防に効果があるといわれるヘルシーな食材なのに、もったいない話です。

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2013年10月28日

秋はスズメバチの活動が活発になる時期

 スズメバチは、スズメバチ科の1種と、スズメバチ亜科に属するものの総称です。通常スズメバチという場合はオオスズメバチを指すことが多いようです。
 スズメバチの活動が一年でもっとも盛んになるのが今ごろの時期。刺される事故も10月ごろが多いようです。この、ハチの過激化には繁殖活動が関係しています。
 春の訪れとともに、1匹の女王バチによって巣作りが始められます。その後、女王バチの子供である働きバチが羽化すると、巣作りは一気に加速します。
 そして晩秋、数百匹の新しい女王バチと、それとほぼ同じ数の雄バチが誕生します。交尾が行われ、次の世代へ移り変わることになりますが、晩秋はこの重要な時期にあたるため、活動が過激になるというわけです。
 雄バチと働きバチは交尾を終えると越冬しないで死に絶えますが、新しい女王バチは単独で土の中などに入り、越冬します。それまで使われていた巣は廃墟となり、翌年の春に新しい巣が作られるというサイクルを繰り返します。
 スズメバチの巣の材料は、朽ちた木の繊維などを噛み砕いて唾液と混ぜ合わせたものです。作る場所は木の枝や木の洞(ほら)、岩壁、家屋の軒下、土の中などです。
 ひとつの巣に、1匹の女王バチと数百匹から数千匹の働きバチがいますが、刺すのは働きバチのほうです。性格は攻撃的で、振動に敏感なことから、巣に近づいたり触れたりするとたちまち攻撃してきます。
 スズメバチの毒はハチのなかではもっとも強力といわれ、刺されると激しい痛みや腫れとともに血圧低下などを起こします。ハチの毒に過敏な人の場合は、吐き気、悪寒、発熱、じんま疹なども起こし、ひどい場合は呼吸困難によって重体となったり死に至ったりすることもあります。
 刺されたら、まず傷口を水で洗い、氷嚢(ひょうのう)や湿布などで冷やします。そして、速やかに医師の手当てを受けるのがいいそうです。

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ラベル:ハチ
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2013年10月27日

イワシの名の由来とことわざ

 サンマと並ぶ大衆魚の一つにイワシがあります。ところがこのイワシ、サンマと比べるとイメージはもう一歩というところ。そもそも名前の由来が気の毒です。イワシは弱くて卑しい魚で、「弱し」という言葉が変化したものとも、「卑しい」が「卑し」に、さらに「いわし」に訛ったものとも言われています。そしてそれを裏付けるかのように、漢字は魚偏に弱いと書きます。こじつけのような気もしますが気の毒な話です。
 この気の毒さはことわざにも表されています。例えば「鰯の頭も信心から」。これは、イワシの頭のような価値のないものでも、それを信心の対象とする人にしてみればありがたいものなのだという意味。これではまるで価値のないものの代表のようです。
 「鰯煮た鍋」、あるいは「鰯を煮た鍋」ということわざは、鍋に生臭いにおいが残るということから、何かのつながりや因縁が残るという意味。生臭いのは何もイワシばかりではないのに、生臭さの代表にされてしまいました。
 「鯛の尾より鰯の頭(かしら)」は、大きな組織の一員より小さな組織の指導者のほうがいいという意味。スケールが小さいものの代表です。
 「浦場の犬は鰯を食わぬ」。浦場とは漁村のことで、漁村の犬はいろいろな魚を食っているので、鰯のようなありふれた魚は食わないということ。ここでは平凡なものの代表。
 もう一つ。「鰯で精進落ち」。精進は肉や魚を食べないで身を清める修行のこと。この修行がやっと終わって食べるのがイワシではがっかりということ。つまり、この場合はつまらないものの代表というわけです。
 とまあ、こういうぐあいで、これではまったくイワシの立つ瀬がないということになりますが、イワシの名誉回復のために申し添えておきましょう。田作りというお節料理には片口鰯が使われていますが、これは古来、豊作を願ったことに由来するお祝いの料理です。
 そして、栄養価の面でも優秀です。質の良い蛋白質をはじめ、ナイアシンというビタミンや脂肪分、血栓を防ぐ高度不飽和脂肪酸などをたくさん含んでいます。しかも値段は安価。つまり、イワシは「弱し」や「卑し」どころか、「旨うまし」「素晴らし」というわけです。

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2013年10月26日

芭蕉と秋と最後の旅

 「物言えば唇寒し秋の風」、あるいは「物言えば唇寒し」ということわざがあります。人の悪口や自分の自慢話などは、虚しさを感じたり災いを招いたりする元だから気をつけなさいという意味です。いまではことわざとして定着していますが、じつは芭蕉の句がそのままことわざになったものです。
 ところで、同じく芭蕉の、「秋深き隣は何をする人ぞ」という有名な句の、「秋深き」の部分を「秋深し」と言う人が少なからずおいでのようです。実際、語感のうえでは「秋深し」のほうが合うような気もしますが、正しくは「秋深き」。芭蕉の感性と思い入れを尊重しましょう。
 芭蕉は41歳のとき、「野ざらし紀行」の旅を皮切りに各地への旅を始め、後に「漂泊の詩人」と呼ばれるようになります。有名な紀行文「おくの細道」や、「閑さや岩にしみ入蝉の声」「さみだれを集て早し最上川」「荒海や佐渡によこたふ天河」などの名句も、旅の途中で詠まれたものです。
 40代の終盤へ近づいた頃、人の心に潜むしがらみの煩わしさや甘さを排除し、無私な子供の態度に倣おうとするような理念を追求、つまり、新境地を切り開こうとします。
 1694年5月、芭蕉は最後の旅へ出立します。この旅で、目指していた新境地に到達したものと思われ、それが結実したものの一つが「秋深き」の句です。同様の句に、「此道や行人なしに秋の暮」「此秋は何で年よる雲に鳥」などがあります。
 最後の旅へ出てからおよそ半年後、芭蕉は旅の途中で病を患います。大坂の花屋という宿の床に臥しながら、自身の思いを込めた一つの句を詠んでいます。「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」。
 そしてその年の10月12日、永遠に帰ることのない旅へと出立しました。芭蕉51歳。319年前の晩秋のことでした。


お手本は奥の細道 はじめて作る 俳句教室
角川俳句ライブラリー 鑑賞 日本の名句
覚えておきたい極めつけの名句1000


ラベル:俳句 松尾芭蕉
posted by プッチン at 09:14| 人物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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