2013年09月30日

マイタケはミズナラやクリなどの根本付近に発生

 実りの秋とあって、山間部ではキノコも顔を出しています。現代では栽培技術が進歩し、さまざまな種類のキノコが栽培されるようになりました。ですから、スーパーなどの店頭でも簡単に手に入れることができるようになりましたが、天然物には、自分で見つけて採るという、独特の「味わい深さ」があり、いつの時代でも人気が衰えることはなさそうです。
 俗に言う「キノコ型」とはまったく異なる個性的な形のマイタケも、人気の高いキノコの一つです。天然物は9月のなかばから10月上旬ころにかけ、奥まった山のミズナラやクリなどの、老木や大木の根本付近に発生します。ただし、ときには町なかのシイやカシなどの木に発生することもあるようです。
 マイタケはサルノコシカケ目サルノコシカケ科の食用キノコです。茎がいくつにも枝分かれし、その先で小さな扇のような形をした傘が100以上も重なりあって一つの塊になっています。
 小さな扇形の傘は一つの幅が2センチから5センチ、厚さは2ミリから4ミリほど。この傘と茎がもつ独特の食感が、高い人気の要素の一つになっています。キノコ全体での大きさは、高さも径も30センチほどで重さは3キロから4キロほどになります。
 マイタケの名の語源はいくつかあるようです。一つは、マイタケはキノコ狩りをする人に人気があり、マイタケを見つけたときにはあまりの嬉しさに踊りあがる、舞いあがる、ということから名が付いたという説があります。もう一つは、何重にも重なりあった傘が舞を舞っているように見える、というもの。どちらが真実なのでしょうか。それとも、まだほかにあるのでしょうか。
 マイタケは風味ばかりか歯触りもよく、食材としてはキノコのなかで上位にランクします。秋田の郷土料理で知られるきりたんぽほか、さまざまな料理に用いられます。また、近年では、腫瘍に対する抗力などの研究も行われ、健康食品としても関心が集まっているようです。

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ラベル:キノコ
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2013年09月29日

スズムシとマツムシは平安時代には逆に呼ばれていた

 秋の虫といえばコオロギやスズムシ、マツムシがベストスリーではないでしょうか。いわば秋の虫の御三家のようなものですが、これらは学問上ではコオロギ類に分類される一族で、早い話が親戚のようなもの。コオロギ類には、このほかにクサヒバリ科やカネタタキ科、ケラ科など九科が属し、世界で約2000種、日本では約60種が知られています。
 普通、単にコオロギという場合はツヅレサセコオロギを指しますが、この、舌がもつれそうな名前は、鳴き声を「衣の綴れを刺せ」と聞きなしたのが由来とか。エンマコオロギなどは昼夜を問わず鳴きますが、このコオロギは明け方を中心に鳴く早起き型です。
 きれいな鳴き声のスズムシは昔から人気が高かったらしく、すでに江戸時代には飼育が行われていました。自然が豊かな江戸時代、飼育までしなくても十分に鳴き声を聞くことができたと思いますが、そこまでするだけの価値があったということでしょう。
 マツムシもスズムシ同様美しい声で鳴きますが、この二つの虫、平安時代にはスズムシがマツムシ、マツムシがスズムシと、いまとは反対に呼ばれていました。鳴き声のとらえ方の違いが原因だったようですが、変な話です。いまのような呼び方になったのは江戸時代からです。
 ところで、虫の鳴き声を表す場合、「虫の声」とも「虫の音(ね)」ともいいますが、どう違うのでしょう。ご存知のように、コオロギやスズムシは、鳴くといっても声を出して鳴くわけではなく、翅(はね)の発音器を摺り合わせて音を出します。ですから、正確には声ではなくて音、つまり「虫の音」が正しいというわけですが、情緒的に表現したい場合などには意図的に「虫の声」と表現することが多いようです。そもそも「鳴き声」といいますし、文部省唱歌には「むしのこえ」という歌もあります。また、俳句などでは「音」より「声」のほうが圧倒的に多く使われています。



全季俳句歳時記
ハンディ版 入門歳時記
ラベル:コオロギ 秋の虫
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2013年09月28日

日本でリンゴ栽培が普及したのは江戸時代から

 秋の果物の代表的存在ともいえるリンゴは9月から11月頃までが旬。いま、各地のりんご園は収穫作業やりんご狩りで賑わっています。
 日本の果樹栽培では、リンゴはミカン類に次ぐ栽培面積の多さを誇ります。最も多いのは青森県で、この一県で全国の半分近くを占めます。2位は長野県ですが、1位の青森県に大きく水をあけられてその半分ほど。以下、岩手、山形、秋田、福島と続きます。
 日本でリンゴの栽培が普及したのは江戸時代からですが、本格化するのは、開拓使などによって外国のリンゴが導入されるようになった明治以降のことです。日本で最初に欧米のリンゴが見られたのは、およそ150年ほど前の文久年間で、福井藩主松平春嶽の江戸巣鴨別邸に植えられていたといわれています。
 日本にも固有のリンゴが原生していますが、現在一般的にリンゴと呼ばれているものとは種類が異なり、品質の優れた外国の品種に押されて次第に衰退してしまいました。現在栽培されているものの原種は欧米から導入されたものが多く、さらに、それらをもとに交雑育種した品種が大勢を占めています。
 例えば、デリシャスやゴールデンデリシャス、スターキングなど、名前がアメリカ風のものだけでなく、紅玉や国光、祝など、日本名のものも原産種はアメリカです。これらから開発された交雑品種も多く、ジョナゴールドがゴールデンデリシャスと紅玉の交雑、世界一がデリシャスとゴールデンデリシャス、陸奥がインドとゴールデンデリシャス、ふじが国光とデリシャスというぐあいです。
 リンゴは栄養価が高い健康食品であり、体にいいということは知られていますが、人の心や社会にも元気を与えたことがあります。有名な「リンゴの唄」という歌謡曲です。
 サトーハチロー作詞、万城目正作曲。並木路子に歌われ、昭和20年10月、松竹映画「そよかぜ」の挿入歌として誕生した後、翌年新譜として発売され、戦後初のヒット作となりました。戦争に打ちのめされ、食糧難や住宅難にあえぐ暗い世相の中で、人も社会も、この曲の明るい曲調に元気づけられたのです。

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2013年09月27日

ゴマは意外なほど有用で役立つ

 ゴマの実は初秋から仲秋にかけて熟し、ちょうど今頃、収穫のピークを迎えます。
 夏、高さ1メートルほどの茎の上部に、紫がかった淡いピンクの小さな花をいくつも咲かせます。長さ2.5センチほどの、細長いさやに入っているなん粒もの実は、熟すとさやが割れ、はじき出されます。収穫は、そうなる前に行われます。茎ごと刈り取って乾燥させ、叩いて実を取り出します。
 ゴマは世界で年間200万トンほど生産されていますが、その半分はアジアでの生産です。日本もアジアの一国ですが、日本ではほとんどが自家用に栽培される程度で、供給は輸入に頼っています。昔の農家では、子供がゴマを油屋へ持っていき、ごま油と交換してもらっていたこともあったそうです。
 ゴマは油を採るための植物として古くから利用され、紀元前1300年頃にはすでにギリシャで栽培されていました。原産地はアフリカのサバンナ地帯という説が有力で、現在もゴマの一種であるアラーツムやアングスティフォリウムなどが原住民によって栽培され、実は食用油に、葉は野菜として利用されているそうです。
 日本へは中国を経て渡来し、奈良・平安時代には、ごま油は灯油として使われていました。それにしても、栄養豊富な胡麻油を灯油として使うのはもったいないような気もします。江戸時代には、アフリカの原住民同様、葉を食べていたそうですが、どんな料理で、どんな味がしたのでしょう。
 油が採れる植物には、クルミ、菜種、カカオ、オリーブほか、たくさんありますが、ゴマの含油率はトップクラスです。ごま油は、実を炒ってから粉砕し、蒸して圧搾するという方法で採ります。これをさらに精製してできる白絞(しらしめ)油は、成分のほとんどがオレイン酸とリノール酸で、天ぷら油として最上等とされる良質の油です。
 実には蛋白質やビタミンEなども含まれていて栄養価が高く、また、ごま油は医薬品や工業用の原料にもなり、搾りかすは家畜の飼料になるなど、小さくてもとても有用で役に立つ植物なのです。

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2013年09月25日

月に関することわざ

 今ごろの時期は陰暦でいえば仲秋、8月に当たります。現在の陽暦では9月8日頃から10月7日頃ですが、陰暦であろうと陽暦であろうと、月が美しい時期です。今回はちょっと趣向を変えて、ことわざの月を鑑賞してみましょう。
 「いつも月夜に米の飯」。これは、毎晩明るい月夜で、しかも、いつも白い米の飯を食べることができれば申し分ない、という意味です。このことわざは、現実はそんなに甘くない、という、皮肉や戒めの意味を込めたような使われ方をすることが多いようです。
 「水流れて元の海に入り、月落ちて天を離れず」。直接の意味は、流れた水が行き着くところはもともと水が生まれた海であり、月が山の向こうに沈んでも、空から離れたわけではない、というもの。これが転じて、人間が持って生まれた本質を変えたり、あとから身についた習性などから抜け出したりするのは難しい、という意味になりました。
 「明るけりゃ月夜だと思う」。明るい夜があったとしても、その原因はいろいろ。なのに、明るければすべて月夜と思いこむ、という意味から、知識が乏しく、考え方が単純なことを言います。
 「猿猴が月を取る」。猿猴の猿も猴も、動物のサルのことです。このことわざには次のような故事があります。何匹もの猿が、井戸の水に映った月を取ろうとしました。そこで、みんなで手と尻尾をつないで木の枝からぶらさがり、井戸の中へ入っていきました。すると、枝が折れてみんな死んでしまいました。この故事がもとになり、欲心から分不相応なことをして命を落とすこと、あるいは、身のほど知らずな行いで災難にあうこと、といった意味で使われるようになりました。
 「日は夜を知らず、月は昼を知らず」。日も月も、世の中を明るくするものなのに、日は夜を知らず、月は昼を知らないということから、同じような働きをするものでも、それぞれ特性や持ち分があり、すべてを兼ねることはできない、という意味で使われます。




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posted by プッチン at 08:26| 生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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